【ショックの分類】看護師が出くわすショックの症状と分類をまとめてみた
こんにちは、ヒカルです。
私は、救急治療や集中治療の分野で10年以上看護師として働いています。
今日は、急変時に引き起こしているショックについて改めて勉強する機会がありましたので、自分のためにもアウトプットしていきたいと思います。
- 先輩にショックって何?と聞かれたけどいまいち分からない
- ショックってどんなのがあるの?
- 救急や集中を勉強したい
と思っている方の為になればと思います。
こんな症例
ショックについて改めて勉強した症例ですが、夜間にだけプレセデックス(痛み止めみたいなものです)を投与していた患者が、朝ご飯を食べるために座らせたところ、血圧が急激に下がりボーッとしてしまった患者さんです。
ちなみに、血圧は100台から70台へ、脈拍は40台(夜間と変わらず)、SPO2 100%でした。
起立性低血圧を疑い、横にしましたが、しばらくしても血圧は変わらず。
ボーっとする症状は改善しました。
心エコーも行いましたが、心臓の動きは異常はなし、脱水もなさそうでした。
結局プレセデックスの影響だろうとのことで緊急処置はせずに経過観察となりました。
*プレセデックスの副作用で血圧や脈拍が下がることがあります*
とういうことで、患者情報になるのであまり詳しくは言えませんが、なんでショックバイタルになったんだ?
と、少し考えさせられたので、ショックについて改めて勉強し、看護師の皆様と共有しようと思い、まとめてみました。
ショックとは?
ショックとは、原因は様々ですが、大量の出血や心臓の不整脈などにより、血液の循環などが急に阻害され、生命が危険な状態となることです。
つまり、血圧が下がることを言います。
ショックのときの症状
ショック状態になると、いろいろな症状が出てきます。みなさんも、めまいがしたり、気持ち悪くなったり、倒れそうになったりした経験はないですか?
もしかしたら、血圧が下がってショック状態だったかもしれませんよ!
ショックの5P
ショックには、Pから始まる有名な5つの症状があります。
それがこちら
- 顔面蒼白 (pallor)
- 虚脱 (prostration)
- 冷汗 (perspiration)
- 脈拍触知せず (pulseless)
- 呼吸不全 (pulmonary insufficiency)
*脳の出血のときは、意識障害などありながらも血圧や脈拍は正常のときもあります。
ショックの分類
さて、おまたせしました。
ここからが今回の本題です。サラッと書いたので、「ふーん、こんな感じなんだ」と気軽な気持ちで読んでいって下さい。
出血性ショック
めちゃめちゃ血が出たとき。
消化管出血や外傷により骨折をして出血を伴ったときなど。
血がでることによって、血管内の血液が減り血圧低下や脈拍低下になります。
心原性ショック
心筋梗塞や心不全、弁膜症などの原因で、心臓の動きが悪くなり、血液の巡りが悪くなることです。
心筋梗塞でのショック状態が一番多く経験すると思います。
血液分布異常性ショック
日本語が難しいですね。
簡単に言うと、血管が広がることで血管内の循環血液量が足りなくなってしまうことです。
簡単ではなかったですかね?
結局、何らかの原因で、血管が広がることがあるんですが、広がってしまうと、そこの入っていた血液が足りなくなるような気がしませんか?
そうゆうことです。
感染による敗血症やアナフィラキシー、神経原性ショックなどがあります。
閉塞性ショック
気胸や心タポナーデ、肺塞栓で心臓の動きを制限されてしもうもの。
つまり、ガチガチに心臓の周りを固められたり、血液の流れを止められたら、心臓の動きが制限されますよね。
それによって、血液の巡りが悪くなって、血圧が下がってしまうことです。
まとめ
少し簡単にでしたが、ショックの分類について書いてみました。
救急や集中治療では必ず通る道ですので、興味を持って考えてくれれば分かるようになり、楽しくなりますよ。
ショックの原因によっては治療法なども変わってくるので、みなさんもショック状態に遭遇したときには、原因と治療法を照らし合わせて、ちゃんとした治療ができたか考えてみてください。
では、また会いましょう\(^o^)/