こんちは、ヒカルです。
私は、看護専門学校を経て、現在看護師10年以上のナースマンです。毎年何人もの看護学生が実習に来ており、いつも懐かしいなと思いながら、看護学生の対応をしています。
看護学生の時に、一番の大変なのは病棟実習です。
実習で何をやるかというと、右も左もわからないまま患者さんの情報を取り、病態生理から解剖生理のアセスメントをします。毎日目標を立て、その中で患者さんに看護を提供することが約1ヶ月続きます。
それが何ヶ月も続きます。私は、この実習が本当に嫌いでした。
でも、なんとか実習をクリアし、今看護師として働いていると実習ってポイントを押さえれば難しくないんだなということが分かったんです。
この記事では、
看護実習は何が辛いのか
病棟の看護師はどんなことを思っているのか
実習をクリアするために気をつけること
を、お答えしていきたいと思います。
看護実習は何が辛いのか
実習で辛いことはたくさんあります。もちろん、勉強することが大変であることは当たり前ですが、実際に働いている看護師さんの目の前で記録をしたり、患者さんに看護技術を提供したりと1日緊張しっぱなしです。
記録が終わらない
教員からは一生懸命書いたアセスメントを一蹴され、家に帰っても寝ることも出来ずにひたすらアセスメントを書かなければならないのです。
患者さんと会話が出来ない
実習の中では患者さんの情報を取るのに話しを聞きに行くのですが、会話が続かないので、無言の空気が流れます。これが学生にとってはどうして良いか分からず辛い時間でした。
指導者さんの怖い噂
実習先はローテーションで行き先が変わってきます。他のグループが実習していると、その病棟の怖い看護師さんや指導者さんの名前が出て、その人の態度や性格、対応策などの噂が流れてきます。そうなると、行く前から行きたくなくなるのです。
今でこそ、学生をいじめる看護師というのはあまり聞かなくなりましたが、今でも性格が悪い看護師さんは多くいます。
看護師として働いて分かることですが、そんな性格が悪い看護師は、上司も学校の先生も対応に困っている事があり、情報も共有しているので、できる限り学生に当たらないように配慮はしていますよ。
実際に看護師として働いて思うこと
そんな実習先で、良い学生だなと思われるような行動がとれるように、看護師としての目線で教えていきたいと思います。
看護師の看護学生への思い
看護学生は、実習に来ると、看護師さんに「どう見られているだろう」「どう思われているだろう」と考えていると思いますが、看護師になって分かったことは、仕事があるので看護学生のことは、なんとも思っていないんです。
というか、仕事のことでいっぱいなので、学生のことを考えている余裕はないのです。
勤務的に毎日関わらない
もちろん、「今日は学生がいるんだ」と思うことはありますが、看護師は不規則勤務なので、学生が来ても、その日が終われば、基本的に次の日から2、3日は夜勤や休みで会うこともないので「毎日学生がいて嫌だな」とか「毎日面倒くさいな」ということを思いません。
学生担当の看護師でさえ、夜勤はやるので連続でも3日くらい顔を合わせるのが多いのではないでしょうか。
しっかりと看護学生に教えたいと思う看護師は多い
実習先で働いている看護師は、みなさんと同じように実習を経験してきている人たちです。看護学生が来ても、看護師は仕事をやることでいっぱいなので、学生のことを考えている余裕はないですが、看護学生がいる以上、できる限り学生さんにやってもらいたいことも考えて仕事をしている人はたくさんいます。
看護学生を見ているところ
看護学生を見るポイントは様々ですが、看護師として看護学生を見る時はこんなことを考えて、その学生を見ています。
看護師は、学生に技術や知識を求めてはいない
看護学生は出来ないことが当たり前です。高い知識や技術を求めてはいないので、学校で習った基本的なことができればよいのです。
気をつけなければならないことや、手順ができれば問題ないです。
分からないことは、休憩時間でも良いので調べて早めに答える
実習中は、看護師からの質問などもあります。
答えられるような質問が多いと思いますが、もちろん今すぐ答えられないこともあるはずです。
分からない時に、黙ったりすることは駄目です。
分からなくて困っているんだなということは見て分かるので、その時の対応で「この学生は違うな」と思わせるのが大切です。
そんな時は、「分かりません」と言うのではなく、「今すぐ答えられないので、後で調べてきます」や「分からないので調べてきます」と答えましょう。
そして、その日や翌日には調べてきたことを答えるようにしましょう。
自分から、答えを持っていくと「ちゃんと調べてきたんだな」と感心します。分からないことをそのままにしない行動や、受け答えがしっかりできること、患者さんに対して丁寧に対応することを見ています。
これから社会人になるので、当たり前のことを当たり前にやることが大切です。
患者さんとの時間を多くつくる
看護学生で大変なのは患者さんとの時間をどう作るかですね。
午前中は体を拭いたり着替えたりすることで、時間が潰れることがありますが、午後になると、患者さんの情報を集めるなど、患者さんと話をする時間があります。看護師でも、長い時間、患者さんと話したりすることは難しいです。
患者さんの情報を取ろうと思い話に行くと、質問だけが先行してしまい、答えるだけの単発の会話になってしまいます。
お話好きな患者さんであればよいのですが、あまり会話が弾まない患者さんだとどうして良いかわからないですね。
そんなときは、YES/NOの質問ではなく、患者さんが話せるような質問をしましょう。どうゆう生活をしていたか、昔はどんなことをやっていたのかなど、患者さんが長く話せるような質問をしてみましょう。少しは時間つぶしになります。
カンファレンス室に閉じこまらない
私は、患者さんとどう接してよいか分からず、話すことが出来ないと、記録を書くためにカンファレンス室などに行き、記録を書くふりをしたり、参考書を見たりして時間を潰していました。
でも、看護師からみるとそんな学生はあまり良くないのです。なんのために実習に来ているかと思ってしまうのです。
なので、患者さんと会話を弾ませるためには、先程書いたような質問をして時間を潰していきましょう。
また、足浴したり手浴したり洗髪したりすることを提供し、準備をして看護技術を提供し患者さんとの時間を作っていけば、患者さんと良く関わっている学生だなと思われることが出来ます。
実習の評価には見た目が大事
学生になると、髪色を変えたり、ピアスを開けたり、タバコ吸ったりなどすることがありますね。
でも、実習先は病院です。
看護師は、まずは見た目で評価しますので、タバコの匂いがすることはもちろんのことですが、髪色が茶髪だったり、ピアスがつけっぱなしだと「この学生はダメだな」と評価します。
こんなので、評価されるのはもったいないですよね。
まずは、実習のときくらいは身なりをしっかり整えましょう。
まとめ
看護学生の実習はとても大変です。身体的にも精神的にも辛いことがあります。
でも、看護師になってみると、看護学生が思っているほど看護学生のことは見ていません。看護師全員が学生のことをずっと見ているわけではありません。 当たり前のことを当たり前にやることで評価されます。
難しいことをやる必要はないので、当たり前のことを当たり前にやることで実習はクリアできるのです。
受け答えをしっかりしたり、やるべきことをやるといった簡単なことをすれば、評価はされます。
実習が嫌だなとか、どうしたらよいかわからない看護学生は無理に頑張ろうとせず、もう少し肩の力を抜いてみると精神的に楽になりますよ。 それでも、看護師になると決めて進学したのは自分自身です。
では、また会いましょう\(^o^)/